子どもと行く海外旅行、子連れの海外旅行のプラン創りの完全ガイドの画像

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第14章 持ち物リスト

家族での準備の画像

海外旅行の快適さと安全性は、出発前の持ち物の準備によって大きく左右されます。 特に子ども連れの場合、「あって当たり前の必需品」を忘れると現地で大きな負担や余計な出費につながりかねません。 さらに持ち物リストでは、慣れない環境で子どもが体調を崩す、予定外の天候に見舞われる、荷物が増えるといった予想外の事態に対する備えの持ち物も考慮する必要があります。 この章では、家族全員が安心して旅行を楽しむために必要な持ち物を体系的に整理し、の内容を説明します。 この章は、家族旅行に必要な持ち物が明確になり、無駄なく・不足なく・安全に荷物を準備できる状態にすることを目的としています。 海外旅行の荷造りは、「何を持って行くか」だけでなく、「何を持って行かないか」の判断も重要です。 特に子ども連れの旅行では、必要以上に荷物が増える傾向があり、過剰な荷物は移動の負担や航空運賃の追加費用などの原因になります。 荷物の過不足を防ぎ、入国・出国時のトラブルを避け、家族全員がスムーズに移動できる持ち物計画を立てられるようにしましょう。

14-1)必需品以外、基本は現地調達

家族で買い物の画像

海外旅行では、日本から持って行く持ち物は少ないが方が理想です。 特に子ども連れの場合、荷物はどうしても多くなりがちで、日常の日用品や消耗品まで詰め込むとスーツケースはすぐにいっぱいになり、移動の負担も大きくなります。 家族により必需品の物品は違うと思いますが、必需品以外は現地で調達することを基本方針にして持参する必需品を選定しましょう。 現地でも、歯ブラシやシャンプー、紙おむつ、飲み物、おやつなどはほとんどの場合購入できますし、ホテルで備えられている場合もあります。 事前に調べておけば、旅行先のスーパーやドラッグストアで簡単に手に入ることが多く、荷物を減らせ身軽に移動することできます。 しかし、家族によって条件は違うかと思いますが、オムツなどは海外仕様しか手に入らないので日常利用している日本から持参する方がよいかと思います。 このように、日本仕様が必要な必需品は持参するしかありません。 もちろん、到着直後のスケジュールや滞在地域によってはすぐに買い物が難しい場合もあります。 また、時間的なスケジュールで難しい場合もあるかと思います。 しかし、日用品や消耗品は現地での購入を基本として荷物を減らし身軽に移動できるように努めましょう。 大事なのは、です。 現地調達の注意点は以下になります。

現地調達の注意点

  • 購入場所と営業時間を事前に確認
    到着時間が夜遅い場合や、日曜・祝日休業の地域ではすぐに買えないこともあります。
  • 品質や種類の違いを理解する
    紙おむつやミルク、日焼け止めなど、日本と同じ品質や成分でない場合があります。
  • 価格差に注意
    観光地や空港内では高額な場合があるため、スーパーや量販店での購入がお得です。
  • 言語の壁を考慮する
    パッケージや成分表示が読めない場合に備え、翻訳アプリや写真を活用しましょう。
  • 子どもに合うか事前に確認
    食べ物や飲み物は味や成分が異なり、子どもが食べ慣れないこともあります。

14-2)入出国時の禁止品の確認

入国検査の画像

海外旅行では、訪問国の入出国時、また日本の入出国時で、持ち込みが禁止されている品物があります。 各国は、病害虫や伝染病の侵入防止(農産物・肉類・乳製品)、環境保護・生態系維持(動植物、種子、土壌)、安全確保(危険物、薬物、銃器)、文化財保護・知的財産権(偽ブランド品、文化財)などの目的で持ち込みの禁止品を定めています。 これらは各国の法律や検疫規則で厳しく定められていて、もあります。 特に家族旅行では、子どものおやつやお土産などが禁止品に該当するケースもあり、事前確認は必須です。

禁止品に対する心得

海外での禁止品の代表例

主要国の持ち込み禁止品(例)

  • アメリカ
    生肉・肉製品、生の果物・野菜、土付き植物、未申告の現金10,000USD超、他。
  • オーストラリア
    生鮮食品、乳製品、種子、木製品、蜂蜜、他。
  • ニュージーランド
    肉類、乳製品、卵、植物・種子、蜂蜜製品、他。
  • EU諸国
    非EU国からの肉・乳製品、危険動物種、他。
  • シンガポール
    ガム、電子タバコ、爆竹、他。
  • 中国
    生鮮食品、種子、文化財、出版物の一部、他。
  • 日本(帰国時)
    生肉、果物、野菜、動物製品、指定薬物、他。

14-3)フライトの荷物制限と持ち込み禁止品

航空会社カウンターの画像

海外旅行では、航空会社や国際航空運送協会(IATA)が定めた安全規則により、があります。 これらの規則は、安全確保や国際基準の統一、国ごとの法令順守のために厳格に運用されています。 違反した場合は、空港での没収・搭乗拒否・罰金などのリスクがあるため、出発前に必ず確認することが重要です。 事前に知識を習得することで、

機内持ち込み禁止品(例)

機内は密閉された空間であり、安全確保のため以下のような物は持ち込みが制限または禁止されています。 身に着けて持ち歩く持ち物が、機内持ち込み禁止品になっていないかの確認は必須です。 よく空港の出国検査で没収されている場面を見るかと思います。

また、機内持ち込み荷物に関しては、国際航空運送協会(IATA)が推奨するサイズ基準がありますが、 国際航空運送協会(IATA)が推奨する国際線の目安は、縦55cm × 横40cm × 奥行25cm(ハンドル・キャスター含む)で、重量7kgで1個です。

受託手荷物として預け入れ不可の品(例)

預け入れ荷物は貨物室に収納されますが、発火・爆発の危険や特殊な管理が必要な物は預けられません。

荷物制限の注意点

14-4)家族の鞄類の確定

家族と鞄の画像

家族で海外旅行に行く際、持ち物は大きく分けて 身に着けて持ち歩く と、着替えなどを入れる スーツケースなどのの2種類になります。
手持ち用カバン には、肩掛けバッグ、手提げバッグ、リュックサックなどがあり、パスポートや財布などの貴重品、または頻繁に使う物を入れます。飛行機では機内持ち込みとなるカバンです。
旅行用カバン はスーツケースが代表的で、大きめのサイズになります。旅行中の着替えや必要な物を入れ、飛行機では預け荷物として扱われます。
子どもとの海外旅行では、前に述べたとおり、渡航先や航空機での持ち込み禁止品をよく理解したうえで、家族の誰がどのカバンを持ち、何を入れるかを決め、持ち物リストを作成しましょう。 必要なカバンの数は、各カバンやスーツケースの大きさにもよりますが、基本的には 大人1人につきスーツケース1個、加えて 子ども用に1個程度のスーツケース、そして 全員が身に着けて持ち歩くカバンを1つずつ 用意するのが目安です。 旅行用カバンは交通機関などへ預ける機会が多いため、鍵付きで丈夫なものを選びましょう。 持ち歩くカバンは貴重品が中心になりますので、スリ対策として身体にフィットし、常に所持している感覚を持てるものを選ぶことが大切です。

カバンの安全性と利便性の確保

14-5)持ち物リストの作成

準備のようすの画像

これから、持ち物リストを説明していきます。
Shizengateが紹介する持ち物リストの項目は、左から順に以下のとおりです。

持ち物リストの4項目と5項目は説明用に追記している項目のため、実際の「持ち物リスト」には必要ありません。 そのため、実際に作成する持ち物リストは、4項目、5項目を除き、対象者に該当するかどうかを判断し該当する持ち物のみをリストに追加してください。 もちろん、この持ち物リストが完璧というわけではありません。各ご家庭の事情に合わせて、必要な持ち物を追加したりフォーマットを自由に設定してください。 今回の例では、アクティビティ用のシュノーケリングセットを家族全員分持参するケースを想定しています。 家族は4人、カバンは写真のとおり合計8個を想定しています。

鞄の画像

また、持ち物リストNo.3にあるです。 これは、航空券や各種予約券、事前情報、重要連絡先などをファイルしたものです。 当然、すべてのデータをスマートフォンなどにデジタル保存するのですが、紙での予約票を手渡す場合もありますので紙は必要です。

14-6)持ち物の必要性の判断

検討の画像

海外旅行では、荷物の量や重さをできるだけ抑えつつ、必要な物はしっかり確保することが大切です。 持ち物リストのサンプルにあるは、海外旅行者が必ず持参するものです。 しかし、は、家族で持ち物にするかどうかの判断が必要です。 そのためには、「本当に持参すべき物」か「現地で調達できる物」かをです。

「推奨」・「任意」の判断材料の例

「推奨」:旅行ガイドブック、英会話、現地語の本

これらを「推奨」にしていますが、「必須」に近い持ち物だとShizengateでは考えます。 重くはなりますが、カバンに入るかどうかの判断かと思います。

「推奨」:カメラ、ビデオカメラ

これらを「推奨」にしていますが、ほとんどの観光者は持って行っています。

「推奨」:雨具、薄手の長袖

これらを「推奨」にしていますが、あれば便利です。 南国などは、スコールが降るため傘などはあまり意味をなさないものになりますが、家族分のカッパや2本程度の傘は持ち物に加えても良いかと考えます。

「推奨」:モバイルバッテリー

携帯の充電がなくなった場合などに非常に便利な持ち物なのですが、判断に迷う一つです。 航空機や海外で爆発や発火の事故が多く発生しています。 持っていく場合は、高価なのですが日本製の安全なモバイルバッテリーを選んでください。

「任意」設定品

は、家族単位で持ち物にするかどうかの判断をしてください。 家族により、必要性の可否が分かれます。

カバンの数が多いとき

がある場合は、日本の空港まで宅配便で送り、空港で受け取ることができます。帰国時も、空港から自宅まで宅配便で送ることが可能です。
海外現地では、多くの空港にカートが備えられているため、空港内での移動は比較的容易です。しかし、空港から次の目的地までの間に、持ちきれない荷物をどのように運ぶかを事前に十分に検討し、カバンの数を設定してください。
空港でレンタカーを借りる場合は、ほとんどこの問題は発生しません。それ以外の場合は、タクシーでホテルまで直行し、荷物を置いてから行動するなど、移動計画を立てておく必要があります。
海外旅行では、持ちきれないほどのカバンを持たないことが肝心です。特に帰国時は、お土産などで荷物が増える傾向があるため、出発時から余裕を持った荷物量にすることをおすすめします。

荷物量を減らす工夫例

  • ★ 服は着回しを前提に
    日数分の服をすべて持つのではなく、現地のランドリーサービスやコインランドリーを利用する。
  • ★ 家族で共有できるものはまとめる
    シャンプー、日焼け止め、虫除けなどは全員で共用し、重複を避ける。
  • ★ 使い捨てアイテムを活用
    古いタオルや衣類を持って行き、帰国時に処分すれば荷物が減る。
  • ★ 圧縮袋を活用
    衣類やタオルをコンパクトにまとめ、スーツケース内の空間を有効活用する。
  • ★ 現地調達を活用
    水や飲料などの消耗品は現地で購入することで、出発時の荷物を軽くする。
  • ★ お土産スペースを確保
    スーツケースを7〜8割程度の容量で出発し、帰りのお土産収納に備える。

14-7)行き用と帰り用の持ち物リスト

帰りの家族の画像

海外旅行では、 行きは必要最低限の衣類や日用品が中心ですが、帰りはお土産や現地で購入した品物が加わり、荷物の量や内容が変わります。
帰国時は、お土産や現地購入品でスーツケースや手荷物が増え行きのリストだけでは、入れ忘れや持ち帰り忘れのリスクがあります。 また、現地で一からリストを作るのは時間がかかります。そのため、事前に帰り用のリストを作っておけば、必要な項目を追加するだけで済みます。 さらに、ホテルや宿泊先でのチェックアウト時に、持ち帰るべき物を確実に確認できる利点もあります。

帰りの持ち物リスト作成のポイント