第12章 スケジュール表のフォーマット
海外旅行では、限られた時間の中で移動・観光・食事・休息など多くの活動をこなす必要があります。 子どもと行く海外旅行および個人で計画する個人プラン旅行では、トラブルに柔軟に対応しながらも安心して充実した時間を過ごすために、 「スケジュール表」の作成は「必須であり、事前準備の中で最も重要なステップとShizengateは考えています。 子どもは大人に比べて、体力や集中力、対応力に限界があります。 そのため、過密な予定や突然の予定変更は、疲労や不機嫌につながりやすく、旅行全体の満足度を下げてしまう可能性もあります。 そこで、無理のない流れで1日を過ごすための“事前設計図”として、スケジュール表が大きな役割を果たします。 また、スケジュール表を作成することにより以下のような実用的なメリットに結びつきます。
- 移動手段や観光施設の営業時間、休館日の把握が事前にできる
- 食事や休憩のタイミングをあらかじめ意識できる
- トラブルや遅れに備えた予備時間を設けることができる
- 家族全員で行動計画を共有できる
- 海外旅行計画において、この計画が正しいかどうか?見直しや追加が必要か?抜けはないかなどを確認できる
このようにスケジュール表の作成が、現地での自由度を高めリスクを低減し「ゆとり」を与えます。 全体の流れを把握することにより、状況に応じて「何を変えても大丈夫か」「どこが変更できるのか」などの判断もスムーズにできます。 ただの「予定表」ではなく、「家族の旅を守るガイド」として、スケジュール表を作成しておきましょう。
12-1)スケジュール表のフォーマット確定
スケジュール表のフォーマットには、様々なものがあります。
Webで調べれば山のようにさまざなスケジュール表のフォーマットを見つける事ができます。
旅行のスケジュール表で最低限必要な項目は以下になります。
- ① 日付
- ② 時間帯
- ③ 朝食・観光・昼食・休憩・アクティビティ・夕食・就寝などのスケジュール内容
スケジュール表は、皆さんが使いやすい、わかりやすいフォーマットで作成してください。
Shizengateオリジナルのスケジュール表
それでは、これから「Shizengateオリジナルのスケジュール表」を紹介します。
このスケジュール表が良いということではなく、このスケジュール表を参考に皆さんに合ったスケジュール表のフォーマットを決めてください。
本スケジュール表は、Shizengateが考え作成した表であり一般的なスケジュール表ではありません。 本表を参考に、皆様方に合うフォーマットでスケジュール表を作成して頂ければと考えています。 本スケジュール表は、実際にタイ旅行をしたものがベースになっていますが、手を加え実態と相違する部分があります。 本スケジュール表の各項目に出てくる、地名、ホテル名、価格、住所はスケジュール表説明のための表記で現実とは相違する仮称がほとんどです。 皆さんがスケジュール表のフォーマットを検討するための参考スケジュール表です。 本スケジュール表のファイルを利用して頂いても結構ですが、本Shizengateサイトのサイトポリシー(利用規約)に基づき、すべての免責事項について一切の責任を負いませんのでご了承ください。
本スケジュール表の旅行想定内容
本スケジュール表を説明する前に、本スジュール表の内容は以下の前提を条件としています。 本スケジュール表は、これらの条件に基づき作成しています。 今まで説明してきたものを多く取り入れましたので、長期の旅行スケジュール表になっています。
- ■ 渡航先:タイ国
- ■ 渡航人数:大人2名、小人2人(5歳、7歳)
- ■ 渡航日数:13泊14日
- ■ 渡航手段:飛行機・LCC航空を利用
-
■ 宿泊先の種類:
・アパートメントホテル(7泊)
・エコノミーホテル(2泊)
・リゾートホテル(3泊)
・飛行機内(1泊) -
■ 渡航先の移動交通機関:
・レンタカー
・リムジンタクシー
・タクシー
・船
・電車
・バス -
■ 渡航先でのアミューズメント観光内容
・パタヤ地区観光
・アユタヤ地区観光
・バンコク市内観光
・NaSattaイルミネーション観光
・リペ島観光(ダイビングおよびシュノーケリングツアー参加) -
■ 渡航先での食事
・レストラン
・フードコート
・自炊 -
■ 渡航先での通信手段
・WiFiレンタルルータ
・現地SIM利用
「Shizengateオリジナルのスケジュール表」の項目は、9項目あります。 項目が不足している場合は項目を追加し、必要ない項目は削除してください。
- ①日付-1(何日目かを記載)
- ②日付-2(月、日、曜日を記載)
- ③出発地
- ④目的地
- ⑤交通機関
- ⑥日本時間(ここでは東京)
- ⑦現地時間(ここではバンコク)
- ⑧出着時間
- ⑨スケジュール
- ⑩宿泊先
- ⑪備考
スケジュール表 HTML表示
スケジュール表PDFファイル
スケジュール表Excelファイル
スケジュール表の項目説明
①・②:日付(Date)
日付は、二つの項目に分かれます。一つ目は何日目かを表す日付-1と月、日、曜日を記載する日付-2です。 日付-1は必須ではないですが、日付-2はどのスケジュール表でも必須の項目になります。
③・④:出発地・目的地(Destination)
出発地・目的地は、二つの項目に分かれます。一つ目は出発地で、二つ目は目的地です。 この項目は、前後を見れば把握できるのでどちらかの記入でも良いかと思います。 しかし、より明確にするためにShizengateスケジュール表では、両項目を記載しています。
⑤交通機関(Transportation)
交通機関は、出発地から目的地まで行く交通機関の種類です。
⑥日本時間
日本時間は、スケジュール時間帯の日本時間を表記します。 AM,PMの表記方法もありますが、渡航先との時差がわかるように24h方式で記述します。
⑦現地時間
現地時間は、スケジュール時間帯の渡航先時間を表記します。 サマータイムなどがある国へ渡航する人は、サマータイムなども考慮ください。 AM,PMの表記方法もありますが、日本との時差がわかるように24h方式で記述します。 飛行機に乗った時点で、現地時間に合わせておく方が良いと思います。
⑧出着時間
出着時間は、出発をDep、到着をArrで表記します。
⑨スケジュール
スケジュールは、旅行行事・活動・訪問先・ホテル名・観光地などを表記します。
⑩宿泊先
宿泊先は、その日に宿泊する宿泊先です。 宿泊先名称は、必ず英語もしくは現地語で記述して下さい。 Shizengateが考えるスケジュール表での宿泊先事項は、宿泊先名称のみではありません。 住所、連絡先、そして予約No等を記載し備考欄なども利用します。
⑪備考
備考は、前にある項目内容に何らかの追加記述が必要な場合に利用する欄です。
スケジュール表を作成する上での考慮点
スケジュール表を作成する上で以下の内容を考慮することが大事です。スジュール表は、旅行の効率を高めるものです。 スケジュール表を作成しはじめるということは、すでに旅行がはじまっているとの認識で作成してください。 このスケジュール表を作成する時には、さまざまな情報を調べる機会が増えるかと思います。
- ★ スケジュールの出発時間と到着時間は、余裕を持った時間で設定する。(30分~1時間前程度の余裕)
- ★ スケジュールに無理がないかを、スケジュール表を見ながら判断する。
- ★ 関連する予約番号は必ず記入する。
- ★ 5泊以上の旅行の場合は、1日程度の予定がない自由時間を設定する。
- ★ スケジュール表を確認し、変更、抜け、追加などがあればすぐに修正する。
- ★ ツアーも含め、海外のスケジュールは時間通りにはいかに場合が多いことを前提にする。
- ★ 家を出たと時がスタートで、家に戻った時が旅行の終了地点。
- ★ スケジュール表に、予算金額を入れておくのも一案。
- ★ スケジュール表は最低でも1ヶ月前には完成させましょう。
- ★ スケジュール表は、紙、デジタルデータの両方を作成する。
- ★ 両親の実家、家に残る人に必ずスケジュール表は渡しておく。
12-2)旅計画作成アプリケーションの活用
現在、時代の流れとともに携帯アプリを中心に「旅行のスケジュール作成、管理に役立つアプリ」が多数あります。 アプリを利用すれば、予定の入力、観光地の検索、予定の共有、予定作成の共同作業などが柔軟に対応ができます。 よく利用されているアプリは以下になります。 また、特定のアプリを利用しなくとも、Googlemapの各機能(オフラインマップ、リスト保存、ルート検索、各地点の情報など)+iphone機能(リマインダ機能、世界時計)など携帯電話の機能と携帯アプリの組み合わせ でもスケジュール表・スケジュール管理をする事ができます。
- tabiori
- Funliday
- TripHugger
- NAVITIME Travel
- Plaru
- HareTabi
- 旅のしおり
- ホリデー
- Googlemap+iphone機能
ほとんどのアプリが携帯アプリから発生しています。そのため縦長携帯表示が基本で、下にスクロールするような計画書になります。 上で説明してきた紙のスケジュール表が良いのか?アプリが良いのか?は各家族の方の判断によります。 Shizengeteのやり方が古く感じますが、紙のスケジュール表は一度にすべてのスケジュールを見れることができ、 スケジュール全般を考えやすいと言うメリットがあります。 若い方々には、アプリでも変わらないかもしれません。 アプリでは、バグ等などが見られるケースがあるようですが、 時代の流れとともに今後は、以下のような点で確実にアプリによりスケジュール作りが広がり主流となっていくと思います。
-
★ 他サイトとの連携ができる。
(航空券予約サイト、アクティビティ予約サイト、ホテル予約サイトなど) - ★ Googlemapなどの地図アプリとの連携ができる。
- ★ スケジュールなどの共有が簡単にできる。
- ★ 観光スポットなどが探せる。
- ★ ルートの時間を自動計算してくれるアプリが多い。
- ★ AIを利用した計画サポートができるアプリも登場。
- ★ LINEなど他の各SNSでの共有、送信ができる。
- ★ 移動中に現在地を表示し、地図アプリで場所が瞬時に確認できる。
- ★ 他の人が作成したプランが見れる。
- ★ 複数人でのスケジュール作成が共同でできる。
- ★ スケジュール作成の時間を短くすることができる。
12-3)デジタルデータの持参
紙ベースのスケジュール表を持参するだけでも問題はありませんが、あわせてデジタル化されたスケジュールデータも準備することをおすすめします。 作成したスケジュールは、アプリのデータファイル形式やPDF形式として保存するほか、スケジュールアプリ内への保存、クラウドストレージへのアップロードなど、複数の方法でデジタル保存が可能です。 デジタル化することで、スケジュール表をより便利に活用できるようになります。 スマートフォンやタブレットからいつでも閲覧・編集ができるうえ、写真・地図・宿泊先の情報などをリンクさせておけば、旅先での確認や変更もスムーズです。 旅先での柔軟な対応力を高めるためにも、デジタルデータの併用を積極的に検討しましょう。