第9章 宿泊先の選び方
子どもと一緒に過ごす海外旅行では、「どこに泊まるか」が旅全体の満足度を大きく左右します。観光や食事、休息など1日の旅の活動終始を決める大事な拠点となる宿泊先は、単に寝る場所としてではなく、「家族で安心してくつろげる空間」「子どもが安心してリラックスできる場所」を考慮して探し出すことが必要です。 本章では、子どもとの海外旅行における宿泊先選びのポイントを、さまざまな観点から考え家族の旅目的にあった宿泊先を見つけられるよう説明していきます。
9-1)宿泊先の種類と宿泊スタイル
宿泊先の種類
宿泊先には、ホテル、リゾート、アパートメントホテル、バケーションレンタル、RVパーク(車利用のキャンプ場)など多くの選択肢があります。 それぞれのタイプ別に「概要」「長所」「短所」「向いている家族」「宿泊費目安」を説明します。
① 大規模ホテル
(Luxury Hotel)
概要
一流ホテルブランドによる高級ホテル。施設・サービスが充実し、都市部や観光地の中心に位置する。
★ 長所
- 高い清潔感と快適さ、セキュリティ面でも安心
- スタッフの対応や設備が一流でストレスが少ない
★ 短所
- 価格が非常に高い
- 小さな子どもが騒ぐと気を使うことがある
★ 向いている家族
- 小学生以上の落ち着いた旅ができる家族
- 記念旅行や贅沢な滞在を求める家族
★ 宿泊費目安
- 1泊 30,000〜100,000円以上/室
② フルサービスホテル
(Full-service Hotel)
概要
レストランやランドリー、ルームサービスなどが整った中上級ホテル。観光にもビジネスにも対応。
★ 長所
- 一通りの設備が揃っていて安心感がある
- アクセスが良いケースが多い
★ 短所
- キッチンなどは基本的にない
- 滞在費がやや高めになることも
★ 向いている家族
- 短中期滞在でホテル中心に過ごす家族
- 手軽に安心できる滞在をしたい家族
★ 宿泊費目安
- 1泊 20,000〜50,000円以上/室
③ エコノミーホテル
(Economy Hotel)
概要
宿泊機能に特化した低価格ホテル。部屋や設備は簡素でコンパクト。
★ 長所
- 価格が抑えられる
- 観光中心の短期滞在に向く
★ 短所
- 部屋が狭く、騒音や清潔さにバラつきがあることも
- 子ども向けの設備はないことが多い
★ 向いている家族
- 費用重視で、部屋は寝るだけという割り切り型家族
★ 宿泊費目安
- 1泊 8,000〜18,000円以上/室
④ リゾート型ホテル
(Resort Hotel)
概要
海辺や自然の中に立地し、滞在自体を楽しむホテル。プール、キッズクラブ、スパなどが併設。
★ 長所
- 施設内で完結するため、子連れには安心
- 子ども用アクティビティやサービスが豊富
★ 短所
- 都市、街、観光地から離れている場合が多い
- 宿泊費が比較的高額
★ 向いている家族
- 未就学児〜小学生連れの、のんびり型ファミリー旅行
★ 宿泊費目安
- 1泊 25,000〜100,000円以上/室
⑤ モーテル
(Motel)
概要
車利用の旅で多く利用される宿泊施設。アメリカやオーストラリアで一般的。簡素で車を部屋の前に停められる。
★ 長所
- 駐車が便利で荷物の出し入れが楽
- 料金がリーズナブル
★ 短所
- 設備のばらつきや、治安面で不安な地域もある
- 子連れサービスはほぼなし
★ 向いている家族
- レンタカーを使って車中心の自由旅行を楽しむ家族
★ 宿泊費目安
- 1泊 5,000〜15,000円以上/室
⑥ アパートメントホテル
(Apartment hotel)
概要
キッチン付き・複数ベッドルームの長期滞在向き宿泊施設。ホテル機能+住宅の利便性。
★ 長所
- 自炊や洗濯が可能で生活リズムを保てる
- 子どもがいても自由度が高い
★ 短所
- 短期滞在だと割高感あり
- 毎日の清掃はないことも
★ 向いている家族
- 離乳食期の乳幼児連れ
- 中長期滞在や2家族旅行など
★ 宿泊費目安
- 1泊 15,000〜50,000円以上/室
⑦ バケーションレンタル
(Vacation lental)
概要
一軒家やマンションを丸ごと借りて滞在する個人オーナーの宿。現地暮らしができるスタイル。
★ 長所
- 広々と使え、キッチンや洗濯機も完備されていることが多い
- 子どもが走り回っても安心
★ 短所
- 地域差が大きく、事前確認が必須
- 言語やホストとの連絡が必要
★ 向いている家族
- 三世代や長期滞在、ゆったり自炊旅行派
★ 宿泊費目安
- 1泊 10,000〜50,000円以上/室
⑧ RVパーク
(RV park)
概要
車利用の旅で多く利用される宿泊施設。アメリカやオーストラリアで一般的。簡素で車を部屋の前に停められる。基本は、キャンピンカーのレンタルで利用。
★ 長所
- 車が宿になり、自然を満喫しながら泊まれ
- 子どもにとって冒険的な体験になる
★ 短所
- キャンピングカーの操作や管理に慣れが必要
- 天候に影響を受けやすい
★ 向いている家族
- アウトドア好きで自立的な旅ができる家族
- フレキシブルで自由な旅行ができれる
★ 宿泊費目安
- 1泊 6,000〜20,000円以上/室
※キャンピングカーレンタル:1日 20,000〜50,000円前後。
⑨ ホステル/ゲストハウス
(Hostel / Guesthouse)
概要
簡易な個室またはドミトリー(相部屋)形式の宿泊施設。共用キッチンやラウンジを備えたリーズナブルな滞在スタイルで、旅人との交流が楽しめる。都市部だけでなく、郊外や田舎にも点在。
★ 長所
- 宿泊費が安く、共用キッチンなどで自炊ができる
- 旅行者同士の交流が生まれやすく、子どもにとっても異文化体験の場になる
- 地元の情報が得やすく、アットホームな雰囲気
★ 短所
- プライバシーが少なく、防音性・設備の質にばらつきがある
- 共用スペース利用時に周囲に気を使うことがある
- 子ども向け設備が少ない施設も多い
★ 向いている家族
- 小学生以上で、異文化交流や「暮らすような旅」を楽しみたい家族
- 宿泊費を抑えたいが、キッチンなど生活機能を重視する家族
- 個人的には、ファミリーに向いていないと思います。
★ 宿泊費目安
- 1泊 5,000〜15,000円以上/室(ファミリールーム)
※ドミトリー利用ならさらに安価。
宿泊スタイル
子どもとの海外旅行では、大人だけの旅行と比べて宿泊先をどのように利用するかも重要です。 子どもの年齢や旅行の目的、家族構成に応じて、快適性・安全性・自由度・利便性のバランスを考慮し宿泊先での「宿泊スタイル」を決めることが大切です。 以下に代表的な宿泊スタイルとその特徴を記述します。
a) ホテル滞在型
概要
1つのホテルに連泊し、ホテルの設備や立地を活かして行動するスタイル。
★ 長所
- ルームサービスや清掃が整い、滞在が楽。
- 子ども用設備を利用することができる(ベビーベッド、キッズルーム等)
★ 向いている家族
- 乳幼児〜小学生連れの短期旅行
- 移動を減らして、落ち着いた旅をしたい家族
b) 拠点型観光スタイル
概要
都市やリゾートなど一ヶ所に拠点を定め、そこから日帰りで観光やアクティビティを楽しむスタイル。 各地に宿泊しながら旅を進めていくスタイルに利用できる。
★ 長所
- 荷物の移動がなく、子どもにも負担が少ない
- 気に入った宿を拠点にゆっくりできる
- さまざまな場所を訪れられる
★ 向いている家族
- 幼児や年長児がいて、移動を避けたい家族
- 短~中期滞在を計画している場合
- 小学生以上の子どもと一緒に、アクティブに旅したい家族
c) 生活体験型
概要
パートメントホテルやバケーションレンタルを使い、自宅のように過ごすスタイル。
★ 長所
- 自炊ができ、食事のコントロールがしやすい
- 洗濯機があると、荷物を減らせる。観光中心の短期滞在に向く
★ 向いている家族
- 離乳食期やアレルギー対応が必要な乳幼児連れ
- 長期滞在、または「暮らすように旅したい」家族
d) リゾート滞在型
概要
リゾート地のホテルに滞在し、宿泊先の施設内で過ごす時間が中心。
★ 長所
- プールやキッズクラブなどの施設が整っており、親もゆっくりできる
- 移動が最小限で済む
★ 向いている家族
- 幼児〜小学生を連れた、のんびり型の旅
- 体力的に動き回るより「滞在」を楽しみたい家族
e) アウトドア・冒険型
概要
キャンピングカーやRVを使って移動しながら宿泊。自然の中に泊まるスタイル。
★ 長所
- 自由度が高く、自然体験が豊富
- 車内で生活することが子どもにとって冒険
★ 向いている家族
- 小学生以上、アウトドア好きで自立的な旅ができる家族
f) ホームステイ・農園体験型
概要
現地の家庭や農家に滞在し、生活や文化を直接体験するスタイル。
★ 長所
- 異文化体験ができ、子どもの感性を育てる
★ 向いている家族
- 中学生以上の子どもや教育的な経験を重視したい家族
最終的な宿泊先と宿泊スタイル
今まで説明した通り、子どもとの海外旅行にはさまざまな宿泊タイプや宿泊スタイルがあります。 子どもと一緒に海外旅行をする場合、滞在日数も宿泊先や宿泊スタイルを決める大きな要因になります。 複数の宿泊先や宿泊スタイルを混在させたり、1ヶ所に長期に滞在するかはその家族が決めていくことです。 宿泊先を決める際には、まず「宿泊数とその場所数」を明確にし「それぞれの宿泊先を利用する目的」をはっきりさせることが大切です。 各家族の旅行プランや希望に応じて宿泊先と宿泊スタイルを決めていきましょう。
Shizengateの宿泊スタイル(参考)
参考に、私たちの宿泊スタイルを紹介します。
私たちは、車(レンタカーまたはキャンピングカー)を現地で借りて自由旅行を行うスタイルが基本です。
なので、レンタカーの場合は、モーテルが中心になります。キャンピングカーの場合は、RVパークが中心になります。
日数にもよるのですが、車は空港で借りる場合がほとんどで返却も空港です。
なので、着いた日はフライトの疲れもあるため、車が停められる街中の便利なエコノミーホテルに宿泊します。
次からはモーテルになるのですが、最終日は若干予算を上げゆっくり泊まれるフルサービスホテルに宿泊します。
キャンピングカーでホテルにキャンピングカーを停められない場合は、初日からRVパークもしくは空港近くのエコノミーホテルを選択します。
キャンピングカーでも途中に、泊まってみたいホテルがあればそこに泊まります。
これだと言うスタイルはないので、家族にあった宿泊スタイルを予算を見ながら組み合わせていけば良いと思います。
9-2)宿泊先の子ども向サービスの確認
宿泊先を選ぶ際は、子ども連れに配慮された設備やサービスの有無を必ず確認しましょう。 宿泊先に希望の子ども向けサービスがない場合は、自分で必要なものを用意するか現地で入手する手段を考えます。 ベビーベッドやベビーカーの貸出、キッズメニュー、子ども用プール、遊び場の有無などは大きな安心要素になります。 事前に公式サイトや口コミを通じて、どの程度子ども向けの対応がされているかを把握しておくと安心です。
9-3)立地の重要性
観光の中心地や交通の便がよい場所にある宿泊先は、子ども連れにとっても大きなメリットです。 長時間の移動や複雑な交通手段を避けることで、体力的にも精神的にも余裕が生まれます。 また、近くにコンビニ、スーパー、レストラン、病院などがあるかどうかも、万が一の事態に備えてチェックしておきたいポイントです。
9-4)コストと快適さのバランスを考慮
宿泊先を選ぶには、宿泊スタイルを考え決めていくことはすでにお話しました。 しかし、同じ宿泊スタイルが可能な宿泊先も宿泊費にかなりの差があります。 当然なことなのですが、高額になればなるほど宿泊の条件が良くなってきます。 家族旅行は、家族全員分の宿泊費を検討しなければなりません。日本とは違い海外では、規定内人数ならば部屋の値段は人数に依存しなく固定の場合が多いです。 食事は当然、人数分考慮しなければなりません。 但し、日本の旅行代理店から予約すると人数分請求されるケースが多いです。 家族旅行では、コストと快適さのバランスを見極めることが重要です。 広さ、設備、清潔さ、安全性などを重視しつつ、宿泊費が予算を圧迫しないように配慮する必要があります。 時には少し予算を上げてでも、滞在中の満足度や子どもの安眠・安全が確保される宿を選ぶこともあるかと思いますが、 全体として予算と希望のバランスをうまく調整しコストパフォーマンスの良い旅につなげましょう。
9-5)宿泊施設の主な予約方法
宿泊先を予約する方法はいくつかあります。これらのついて説明したいと思います。 海外旅行の場合は、英語に対し違和感があるかどうかがひとつのポイントになります。 何らかのトラブルがあった場合は、たとえ代理店を通していても現場での対処を英語または現地語でやる必要が出てくることが起きます。 なので、簡単な旅行英語程度は身につけておきましょう。
公式サイトからの直接予約
概要
ホテルや宿泊施設の公式サイトから直接予約。公式サイトに日本語を利用できるサイトもありますが、基本は英語です。
★ 長所
- 最安値で予約できる場合もある
- 特典やアップグレードが付きやすい
- キャンセル条件が柔軟な場合もある
★ 短所
- サイトが外国語対応のみの場合が多い
- 比較検討しづらい
- 手続きが面倒な場合もある
★ Shizengateコメント
英語でサイト予約、メール、電話などをしなければいけませんが、安価に早く予約ができる場合があります。
宿泊の希望なども直接リクエストができます。
Shizengateでは、直接サイトがある宿泊先ならば、直接サイト をおすすめします。
なんでも直接聞けて、早く回答が得られるので確実、安心感があります。
宿泊予約サイト(OTA)
概要
インターネット上で、世界中の宿泊施設を横断的に検索・比較・予約できるオンライン旅行代理店の宿泊予約サイト(OTA:Online Travel Agent)を利用する。 代表的なOTAとしては、Booking.com、Expedia、Agodaなどです。
★ 長所
- 日本語対応、サポートが整っている
- キャンセル可のプラン選択がしやすい
- 他の宿泊先との比較がしやすく、口コミも多い
- サイトのポイントを貯められ宿泊費に活用できる
★ 短所
- 公式サイトより料金が高いことも
- ホテル独自の特典が受けられない場合も
- 子ども向け条件がわかりづらい場合あり
★ Shizengateコメント
一般的に個人で手配する場合には、宿泊予約サイト(OTA)が主要な予約方法かと思います。 海外の宿泊先で宿泊予約サイト(OTA)を利用するなら、Booking.com、Agodaがおすすめです。 Booking.com、Agodaは姉妹会社です。両社とも、Booking Holdings Inc. の傘下にあります。 Agodaの人気が高いですが、個人的にはサイトの作りが良いBooking.comが好きです。
旅行代理店(店舗)
概要
旅行代理店(HIS、JTBなど)の店舗に行き予約を取る。一番安心できる予約方法です。
★ 長所
- 日本語で予約・相談が対面ででき安心、確実
- 航空券・ツアーとセットで宿泊予約が可能
- パッケージ割引がある場合がある
- トラブル時のサポートが手厚い
★ 短所
- 営業時間が決まっていて、混雑する場合も
- 自由度が低いことがある(宿変更不可など)
- オプションによっては割高になることも
★ Shizengateコメント
英語があまり得意ではなく、相談等もすべて日本語対応を希望する場合は、この方法がベストです。 また、海外旅行パッケージを利用する場合も国内の旅行代理店(店舗・サイト)経由です。
旅行代理店(公式サイト)
概要
旅行代理店(HIS、JTBなど)の公式サイトで予約を取る。 日本の楽天トラベル、じゃらん、一休.comなどはOTAですが、Shizengateは、ここに分類しています。
★ 長所
- 日本語のサイト経由で予約・相談ができる
- 航空券・ツアーとセットで宿泊予約が可能
- パッケージ割引がある場合がある
- トラブル時のサポートが手厚い
★ 短所
- 自由度が低いことがある(宿変更不可など)
- オプションによっては割高になることも
★ Shizengateコメント
英語があまり得意ではなく、相談等もすべて日本語対応を希望する場合は、この方法も利用できます。 また、海外旅行パッケージを利用する場合も国内の旅行代理店(店舗・サイト)経由です。
バーケションレンタル専用サイト
概要
個人が所有する空き部屋や物件を旅行者に貸し出す民泊サービスを提供するオンラインプラットフォームです。 利用客は、ホテルよりも安価です。Airbnb、Vrboなどが世界の代表的なサイトです。
★ 長所
- 価格が安い
- 広くて快適、生活スタイルに近い滞在が可能
- キッチン付きなど子連れに適した物件もある
- 長期滞在割引があることも
★ 短所
- 地域や貸し手によって当たり外れある
- 施設にフロントや清掃がないことも
- チェックインが非対面で不安な場合も
★ Shizengateコメント
OTAの中にも気づかずに、この宿泊先があることがあります。 Shizengateでは、子どもと行く海外旅行の宿泊先としてはおすすめしません。 過去に宿泊した経験がある場合は別ですが、無人対応が多くトラブルが多いのも事実です。
RVパークサイトでの直接予約
概要
RVパーク予約サイトから直接予約します。キャンピングカーレンタル会社経由でも予約できる場合があります。
★ 長所
- 自然と宿泊が一体化し自由度が高い
- アウトドア体験を通じて子どもも楽しめる
★ 短所
- 予約の手間が多く、英語での手続きが必要なことも
- 設備や利用方法の事前把握が必要
★ Shizengateコメント
キャンピングカーでの旅は、このRVパークを利用します。 短所で記述しいている内容が結構大変ですが、大自然と日本とは規模が違う場所でのRVパーク宿泊はと手も良い思い出になるかと思います。
9-6)子どもとの海外旅行の宿泊先予約で注意したい点
★一般的な宿泊先予約で注意する点★
家族旅行に限らず、宿泊先の選定は旅の満足度を大きく左右する重要な要素です。 中でも以下の6点は、どんな旅行スタイルでも共通して押さえるべき基本的な注意点です。
1.立地の確認
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宿泊施設の立地は、旅の快適さと安全性を左右する最大の要素です。駐車場の有無、駅やバス停までの距離、観光地へのアクセス、周辺に飲食店やスーパーがあるかを事前にGoogleマップで確認しましょう。また、治安の良し悪しも重要です。口コミや地図上で「夜は人通りが少なく暗い」「歓楽街が近く騒がしい」といった情報がある場合は、子連れに限らず避けるのが無難です。 子ども連れに適した立地とは「便利さ」と「安全さ」が両立している場所です。 |
2.口コミ評価の確認
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宿泊先の口コミはすべてが正しい情報とは限りません。しかしながら、実際に宿泊した人の声は施設のリアルな姿を知る最も有効な情報源です。特に「清掃状態」「スタッフの対応」「夜間の騒音」「設備の状態」などに注目しましょう。子どもとの海外旅行での宿泊先情報としては家族連れのレビューが参考になります。 評価点だけでなく、具体的な内容に注目するのがポイントです。 できるだけ複数の予約サイト(Booking.com、Googleレビュー、Tripadvisorなど)で口コミを比較し、偏りがないかを確認すると安心です。 |
3.設備・サービス内容の把握
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エレベーターの有無、Wi-Fiの品質、冷蔵庫や電子レンジの有無、ランドリーサービスなど、滞在中に必要な設備は必ずチェックしましょう。 特に、滞在が数日以上に及ぶ場合、こうした設備が旅のストレスを大きく軽減してくれます。バスタブの有無も、乳幼児連れには大切な要素です。 これらの情報がWeb等で得られない場合は、直接へ確認することも怠らないでください。 |
4.宿泊条件と料金
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表示されている価格に、税金やサービス料が含まれていない場合もあるため、最終的な支払総額を確認することが重要です。また、キャンセルポリシーにも注意が必要です。 「予約直後から返金不可」といった厳しい条件が設定されていることもあり、急な予定変更や体調不良に備えて、キャンセル期限や変更可否を確認しておきましょう。 |
5.客室の広さ・ベッドタイプ
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人数に対して部屋が狭すぎると、旅の疲れが癒せずストレスが蓄積します。 予約サイトに記載された㎡数を参考に、余裕ある広さを確保しましょう。 ベッドが一つだけの部屋では、添い寝が必要になり、子どもの年齢によっては不便です。ツインやダブル×2など、ベッドのタイプと数を事前にチェックすることが大切です。 確認することが難しいのですが、べットのスプリング状態が悪い宿泊先も多いです。特にコストが安い宿泊先の設備は状態が悪いケースが多く見受けられます。よく聞かれますがシャワーの出が悪い、お湯が出ないなどの口コミがあれば要注意です。 |
6.チェックイン・チェックアウト時間
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飛行機の到着・出発時刻とチェックイン・チェックアウト時間が合わないと、移動や待機時間に無駄が生じます。 深夜着や早朝発のフライトの場合は、アーリーチェックインやレイトチェックアウトが可能かを事前に確認し、子どもが疲れないように配慮しましょう。 |
7.日本語対応
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現地での日本語対応を望む人は、日本語対応ができる宿泊先を選択します。 日本語対応ができる宿泊先は、選択の範囲が狭まり宿泊費が高価な場合が多いです。しかしながら、宿泊への安心が格段に向上することも事実です。 日本人向け宿泊先もありますのでそれらも候補の一つにするのも手です。 |
★子ども連れが宿泊先予約にて追加で注意する点★
子どもとの旅行では、上記の基本に加えて、家族特有のニーズに合った宿泊施設選びが求められます。以下のポイントは、子ども連れの家族にとって特に重要です。
1.宿泊予約の信頼性
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宿泊予約サイト(OTA)、旅行代理店は信頼できるところを利用する。 個人的な意見になってしまいますが、Booking.com、Agodaなどの大手サイトを利用し、現地小規模サイトはリスクが高まります。 |
2.子どもの宿泊ポリシー(規約)の確認
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ホテルによっては、一定年齢以下の子どもが無料で添い寝できる場合もあれば、年齢に応じて宿泊費が必要になるケースもあります。また、一部には子どもの宿泊を受け入れていない「大人専用」施設もあるため、 予約前に必ず「子どもの受け入れ可否」「年齢条件」「添い寝のルール」などを確認しましょう。 |
3.ベビーベッド/エキストラベッドの有無と条件
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赤ちゃんや幼児がいる場合、ベビーベッドが必須となることがあります。多くの施設ではリクエスト制になっているため、予約時に明記し、必要なら事前連絡を入れて確保しましょう。有料か無料かも要確認です。 |
4.子ども向けサービス・設備の有無
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ホテル内にキッズスペース、子ども用プール、キッズメニューなどがあると、滞在中の子どもの満足度が上がります。特にミルク作りや離乳食準備のために、電子レンジ・湯沸かしポット・冷蔵庫があるかを確認しておくと安心です。 また、飲料水(ミネラルウォーター)が提供されるかどうかも、衛生面で重要なポイントです。 |
5.静かな部屋・禁煙室の希望
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夜の睡眠や日中の休憩を考慮すると、できるだけ静かな部屋をリクエストしたいところです。部屋の位置の希望は、事前に判断するのが難しいケースが多いのですが、エレベーター付近や道路側の部屋は避け、禁煙室であることもあわせて確認しましょう。 |
6.バリアフリーと移動のしやすさ
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ベビーカーを使用する家族にとって、階段の有無や段差の多さは大きな障害となります。 館内がバリアフリーか、エレベーターは使えるかなど、安全かつスムーズに移動できるかを事前にチェックしましょう。 |
9-7)宿泊先の良し悪しの見極め方
見た目だけでは判断できない宿泊先の「本当の質」を見極めるためには、以下のような観点から多角的に判断することが必要です。
1.口コミ・評価スコアの見極め
評価点が高いからといって安心してはいけません。口コミの内容に具体性があるか、直近の投稿に不安材料がないかを丁寧に読みましょう。あくまでも、参考とし宿泊先の良し悪しの判断材料の一つと考えてください。 評価点の信頼性はあまり高くなく評価する側の立場、観点、人間性などにより変動します。 評価が8.0未満(10点満点)または3.5未満(5点満点)の場合は要注意です。 点数よりも、直近の口コミの内容を多く注意深く見ましょう。 「古い」「清掃が不十分」「スタッフが無愛想」「写真と違う」などの場合は警戒する必要があります。 また、口コミが極端に少ない、または高評価しかない場合も警戒要です。 レビュー数が極端に少ない、または良い評価だけしかない宿は要注意です。評価が分かれている場合は、それだけ多くの人が利用している証であり、むしろ信頼できるケースもあります。
2. 写真と口コミのギャップ
公式サイトや予約サイトに掲載された写真が実際よりも大きく加工されているケースがあります。「写真と全然違った」「設備が古い」といった口コミがある場合は警戒を。実際の宿泊者が投稿した写真があるサイトを参考にすると、現実に近いイメージが掴めます。
3.周辺環境の地図確認
Googleマップなどは、常に最新の状況を表示できるわけではありません。数年前の物もあることを念頭におきながら、Googleマップやストリートビューを使い周辺が住宅街なのか繁華街なのか、昼と夜で雰囲気が異なるかなどを確認しておくと安心です。 周囲にコンビニやレストランがない、治安が悪そうと感じた場合は他の施設を検討しましょう。
4.公式情報や連絡手段の有無
ホテルの公式サイトがあるか、連絡先が明確に表示されているかをチェックしましょう。予約後のやり取りがスムーズでない宿泊先は、現地でのトラブル時にも対応が期待できません。 メール返信が遅い、問い合わせに答えない宿は避けるのが無難です。
5.異常に安い価格には注意
周囲の相場より明らかに安い場合は、何らかの事情(トラブル歴・老朽化・立地の悪さなど)がある可能性があります。「子ども無料」「特別割引」など過度な強調も警戒すべきです。 安い理由が明確で納得できる場合のみ検討するようにしましょう。