第7章 日程の決め方
海外旅行のプラン作りにおいて、最初に決めるべき重要なステップのひとつが「旅行日程」です。 特に子ども連れの海外旅行では、移動や現地での過ごし方に余裕を持たせる必要があり、しっかりとした日程設計が旅行の成功を左右します。 この章では、航空券の予約時期、子どもの体力やリズムを考えた無理のない旅行期間、さらには現地の祝祭日情報まで、旅行日程、期間を決める上での実践的なポイントを紹介します。 この章で紹介する様々な検討事項を取り入れ、無理のない旅程とともに、子どもにも大人にも優しい海外旅行プランの日程の確定が実現できると思います。 旅行日程は、単なるカレンダーの話ではなく、旅の快適さと安全性を支える「旅の土台」です。しっかり計画して、充実した旅行に繋げましょう。
7-1)旅行期間を確定するための情報
~家族にとってベストな旅行期間を見つけよう~
最初に「いつ行けるのか」「何日間行けるのか」を決定することが、旅の計画の出発点になります。 つまり、海外旅行の計画で最初に考えるべきことの一つが「旅行日程の確定」です。 特に子どもと一緒の旅行では、大人だけの旅行以上にさまざまな条件や配慮が必要になります。 以下に、旅行日程をどのように検討・調整していけば良いかを実践的なステップで説明していきます。
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① 勤務先や子どもの学校、家族の予定などの都合などを調べる
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② 航空券の予約できる期間を調べる
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③ 子どもの体力やリズムを考えた無理のない旅行期間の設定
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④ 交通手段とアクセスのしやすさの検討
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⑤ 現地の祭日確認や観光状況を調べる
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旅行日程(旅行期間)の確定
7-2)勤務先や子どもの学校、家族の予定などの都合を考える
旅行日程の検討は、まず家族全員のスケジュール確認から始まります。
- 勤務先の休暇取得の可能が高い期間
- 勤務先の繁忙期、休暇の影響が最小限の抑えることができる期間など
- 子どもの学校の授業日・行事・テスト期間など
- 家族それぞれの予定(習い事や受験・イベントなど)
こうした要素を把握した上で、現実的に「何日間の休みが取れるのか」「いつが家族全員の予定を合わせやすいのか」を明確にすることが、プランの第一歩です。 結果的に、学校に通っている子どもがいる家族は学校の長期休暇時になってしまうのかもしれません。
7-3)航空券予約と旅行期間
航空券の取得の詳細は次の第8章で説明しますが、個人的には一番重要な要因が「航空券が予約できる期間と予算に合う航空券の価格帯」です。 日程の確定をする上で、日程を左右するのが航空券です。しかも、行きたい渡航先の航空券は、ホテルなどの予約よりも選択幅が少なくなります。 一人旅や旅慣れた人は航空券も都度その場で自由に購入や変更することも可能ですが、子どもとの海外旅行ならば、航空券の確保、確定は必須になります。 一般的に航空券は出発日の11か月前から予約可能になることが多く、人気のある時期(夏休み、年末年始、ゴールデンウィークなど)は早期に満席になることも少なくありません。 特にハイシーズンや大型連休の前後は、航空券の価格が高騰する上にできるだけ早い時期に予約を行うことが重要です。 一般的には、日程がある程度絞り込めたら、すぐに航空券の空席状況や価格を確認していきます。
- 航空券の価格が日によって大きく異なる
- 直行便と乗継便で所要時間と体力負担が違う
- LCCなど航空会社により価格が大幅に違う
- 家族それぞれの予定(習い事や受験・イベントなど)
これらの確認点も重要です。価格を見ながら柔軟に出発日や帰国日を前後にずらすことで、費用を抑えることも可能になります。 航空券代を抑えたい場合は、ハイシーズンを避けたり出発日や帰国日を祝祭日や週末からずらすことで、航空券代を抑えることが可能です。 航空券の価格が安いタイミングを基準に旅行日程を決めていく方法も賢いやり方です。 しかし、このやり方は子どもの学校がある人や休日を自由に取得することができない場合は、難しいやり方かもしれません。
7-4)子どもの体力やリズムを考慮した無理のない旅行期間の設定
長距離の移動や時差の影響を受けやすい子どもにとって、過密なスケジュールは、大きな負担となります。 体調を崩さないよう、現地での活動は1日1〜2カ所にとどめるなど、ゆとりのある日程で期間を設定ししましょう。 現地での朝の出発を遅めにしたり、夕刻の早めにはホテルに戻って休憩できる時間を確保するなど、子どものいつもの生活リズムをキープできる日程期間を決めることが重要です。 子どもと一緒の旅行では、「日数を多く取れればよい」という単純な話でもありません。 日数が多すぎても、子どもが疲れ切ってしまう場合もあります。 重要なのは、子どもの年齢や性格、生活リズムに合ったスケジュールを組むことです。 Shizengateでは、子どもとの海外旅行は、移動や時差を考慮し現地でのアクティビティに余裕を持たせ、最低でも5日間前後の期間を設けたいと考えます。 友達や大人同士の場合は3日間もあるかもしれませんが、子どもとの海外旅行ならば数時間で行ける近い国でも少なくとも4日間は確保したいです。 一概にいえませんが、子どもとの海外旅行は以下のような要因を考え旅行期間を設けてください。
- 乳幼児期(0~3歳)は、生活リズムが安定しにくいため、短めの旅行(4~5日間)。
- 幼児・小学校低学年は、移動や時差に疲れやすいため、中1日~2日程度はゆとり日程を確保。
- 小学校高学年以降は、ある程度の移動に対応できますがアクティビティの詰め込みすぎに注意。
- 到着日や帰国日前後には「ゆっくり休める日」を入れるなど、無理なく動ける旅程を意識する
得する国や場所により、日程期間(日数)の設定は大きく変わるかと思います。 正直、私も3歳の乳幼児期に13日間という長い海外旅行をしてきました。 日数は長いのですが、日々の行動はゆとりをもって計画したので、後半には生活リズムが慣れてきたときに帰国のような感じになりました。 しかし、体の方は知らないうちに疲れが蓄積していました。 なので過信しない範囲内で日数を決めることも大事です。
7-5) 交通手段とアクセスのしやすさを考慮する
日程を決める際には、空港までの移動や現地での移動やアクセスの方法を考慮する事は日程を決めるうえで見逃せないポイントです。 アクセスで一番大きな影響が出るのが、日本から現地へ行く飛行機ルートです。 直行便なのか、乗継便なのか、で旅行の日数の設定のしかたと体力負担が全然違うものになります。 そして、日本の空港までの交通手段や現地での移動方法を考えます。レンタカー利用の有無、公共交通機関の運行時間などを事前に確認しておくと、移動にかかる時間や疲労度を日程にうまく組み込むことができるかと思います。 また、都市部では祝祭日による交通規制があるケースやお店などの臨時休業している場合などがあるため、現地事情に応じた柔軟な日程設計が求められます。 旅行先までのアクセスが良いかどうかも、日程を決めるうえで見逃せないポイントです。
- 家から日本の空港まで、日本の空港から家までの移動方法
- 日本の空港から渡航先国の空港までの移動方法およびアクセスのしやすさの考慮
- 乗り継ぎの有無(直行便の有無)
- レンタカーの移動ルート
これらを総合的に判断し、「移動日も含めた滞在日数スケジュール」を組み立てていきます。 また、レンタカーでの移動を予定している場合は現地到着時間も重要です。 レンタカー会社によっては、車の貸出時間が設定されている場合もあります。 早朝や深夜の到着だと子どもへの負担が大きくなるため、到着便や移動開始時刻の調整も検討しましょう。
7-6) 現地の祝日や観光状況を確認する
渡航先の現地の祝祭日を確認しておくことは、旅の満足度に大きく影響します。 たとえば、到着した日が宗教的な祝日で、商店やレストランがすべて閉まっていた…という失敗例も少なくありません。 逆に、現地のフェスティバルや行事に合わせて日程を調整すれば、貴重な体験ができる可能性もあります。 現地の政府観光局や在外公館のサイトなどで、必ず祝祭日をチェックしておきましょう。
- 観光スポットやレストランの営業日、休業日
- 現地の学校休暇や祝日
- 現地の観光ハイシーズン期間
- 宗教行事やデモなどによる交通規制の可能性
- 現地の観光ハイシーズン期間
- 宗教行事やデモなどによる交通規制の可能性
これらの情報を得るのは比較的難しいかもしれませんが、多くの儒お方言にアクセスし可能な範囲内で調べておきましょう。 これらの情報は、期間を選択する上で貴重な要因となります。