大山の「紅葉ライトアップ」:夜景と紅葉のライトアップがみごとに調和し心に残る景観
ライトアップされた大山寺の紅葉トンネル
阿夫利神社下社から見た夜景と紅葉
神奈川県伊勢原市の丹沢大山国定公園内にある標高1252mの「大山」。都心からも近くハイカーに人気がある山です。フランスの「ミシュラン」が発行する旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」(改訂第4版・フランス語)で紹介されました。 「かながわの景勝50」にも選定され、天気の良い日には山頂から、相模平野、相模湾、三浦半島、房総半島、東京都心の高層ビル群が見えます。大山には、山頂に「阿夫利神社本社」、中腹に「阿夫利神社下社」、そして下の中腹に関東三大不動尊の大山寺と三つの社寺があります。 この大山へは、トレッキング、ハイキングで登ることもできるのですが、大自然の中を一気に駆け上がるケーブルカーで、大山阿夫利神社下社、大山寺へ行くことができ誰もが大山の素晴らしを体験できる山となっていて、最近の登山ブームに乗り人気が高まっています。 この大山でのイベントで人気があるのが、「紅葉ライトアップ」です。大山の「紅葉ライトアップ」は、幻想的で美しいと言われ、特に大山寺の燃え盛るような真っ赤なカエデのトンネルは、一見の価値があります。毎年、日時が変更されますが11月中旬から11月下旬にかけて開催されます。 2016年度は、12回目となり11月18日(金)から11月27日(日)までの10日間でした。今回は、2016年11月27日の紅葉ライトアップ最終日に行って来た大山の「紅葉ライトアップ」を紹介します。 大山の「紅葉ライトアップ」は毎年、多くの人が訪れケーブルカーの乗車待ちが1時間は当たり前の状態なのですが、今回は小雨交じりの天気で想像以上に人が来ていなかったのでゆっくり紅葉を満喫することができました。雨模様の山なので、多くの人が行くのをやめたのだと思います。 確かに、山から見る下界の景色はあまり見えなかったのですが、人出が少なかったので、盲点的な日だったかもしれません。大山の「紅葉ライトアップ」は、中腹の「阿夫利神社下社」と「大山寺」で毎年開催され、「大山寺」がメイン会場です。ケーブルーカーの終点が「阿夫利神社下社」なので「阿夫利神社下社」がメイン会場と勘違いしてしまう人はとても多いです。 だれもが、中間点駅の「大山寺」がメイン会場とは思わないと思います。燃え盛るような真っ赤なカエデのトンネルは、「大山寺」で見ることができます。「阿夫利神社下社」の紅葉のみを見てしまうと期待外れと思ってしまうので、必ず「阿夫利神社下社」と「大山寺」の両方に行ってください。 両方見て初めて大山の「紅葉ライトアップ」なのです。夜景と紅葉のライトアップがみごとに調和した心に残る大山の「紅葉ライトアップ」は、誰もが一度は見たいと思う景観です。
大山の「紅葉ライトアップ会場」
大山の「紅葉ライトアップ会場マップ」
※マップは、小田急電鉄の「丹沢・大山フリーパス」のカタログ(2016/12/04)の中からの一部を抜粋したものです。紅葉ライトアップ会場をわかりやすくするように独自に会場エリアを囲んでいます。作成日:2016/12/04
大山の紅葉トレッキング
大山のバス停留所~大山阿夫利神社下社
大山の紅葉ライトアップは、非常に混雑することでも有名です。道が狭く駐車場もあまり多くないため公共機関を利用する人も多いです。いづれにしても公共機関を利用する場合は、伊勢原駅から30分程度バスに揺られ大山の停留所に向かいます。車の人は、開催時期になると伊勢原市のホームページに臨時駐車場や大山の紅葉状況などの情報が掲載れますので、事前に確認を取ってから行ってください。 駐車台数が少ないため、紅葉の見頃時期には大渋滞になります。 子ども連れでライトアップ会場へ行くならやはり、こま参道を歩き大山ケーブルカーに乗り、終点の阿夫利神社駅に行き「阿夫利神社下社」のライトアップを見てからケーブルーカーで大山寺駅に下りてメイン会場の「大山寺」のライトアップを見るコースが一般的。 「阿夫利神社下社」と「大山寺」間は、山道を歩いても30分程度なのですが、紅葉ライトアップ時は、夜なのでケーブルカー利用の方が安全です。
①大山バス停前のトイレ
バス停からケーブルカー乗り場まで、階段の上り道で20分前後かかります。また、ケーブルカーの駅と社寺にしかトイレがないので、混雑する紅葉時には、このトイレで用をすませておいてください。
②こま参道入口
こま参道は、大山ケーブル駅まで続く風情漂う階段の参道です。両脇に老舗の豆腐料理屋や宿、食事処、お土産屋さんが軒を連ねています。ところどころにカエデなどの紅葉が見られ、観光地の雰囲気を感じれる参道です。
③大山コマをデザインしたタイル
こま参道には、27ヶ所の各石段の踊り場が大山コマの数で表現されているタイルが貼られています。362段の階段がある参道なのですが、踊り場が長くこのような工夫や多くのお店により大変さを感じません。
④参道に連なるお土産屋さん
⑤こま参道
⑥ケーブルカー乗り場周辺の紅葉
⑦大山ケーブル駅
⑧大山ケーブルカー
⑨大山ケーブルカーに乗る
阿夫利神社下社のライトアップ
大山阿夫利神社下社は、今から2000年以上も前に創建されたと伝えられている歴史の深い神社です。神社の裏手からは、大山の山頂に登ることができます。 大山阿夫利神社下社からは、晴れていれば相模平野、相模湾、三浦半島、東京都心などを一望できます。紅葉ライトアップ時には、これらの下界の夜景と紅葉が見れる最高の景観が楽しめます。 私たちが行った日は、あいにくの雨模様で夜景は少ししか見れませんでしたが、紅葉と夜景の調和は楽しめました。おみくじなどをはじめ、暖かいもみじ汁(ほぼ豚汁)も1杯100円で販売されていました。
大山阿夫利神社下社
大山阿夫利神社下社の11月下旬の紅葉は、境内裏手の山の一部が紅葉している。
大山阿夫利神社階段前の紅葉と相模平野
天候が悪く大山阿夫利神社下社への階段前の紅葉は今一つだったが、紅葉と平野の景観は見られた
ライトアップ時の大山阿夫利神社下社石段
紅葉の木が落葉しはじめていましたが、夜になると紅葉を照らすライットアップが昼とは違った景観をかもし出す。
ライトアップされたカエデ
石段登り口の右側に大きなカエデがライトアップされている。緑、黄色、赤色とすべての色が混ざり合っていた。
ライトアップ時の大山阿夫利神社下社石段
大山阿夫利神社下社の左奥にある天満宮のライトアップがきれいだった。境内には紅葉がなく裏手の山の紅葉を楽しむのがポイント。
赤いカエデも落葉しはじめていた
今回は、ライトアップ時の最終日でしかも雨模様の日だったので、大きなカエデの木も落葉が進んでいた。
境内から見た夜景と紅葉
雨模様の天気だったが、何とか相模平野の夜景が見えた。下から照らされて輝く紅葉の上に夜景が広がる神秘的な景観だ。
石段から見下ろした夜景と紅葉
石段の途中から石段の登り口の紅葉を見た。夜景との調和がすばらしい。大山阿夫利神社下社のライトアップは、この夜景と紅葉ライトアップの調和が魅力。
紅葉ライトアップのメイン会場、大山寺
大山の紅葉ライトアップのメイン会場は、ケーブルカー途中駅の大山寺駅にある大山寺。大山寺は、高幡山金剛寺、成田山新勝寺と共に「関東の三大不動」に数えられています。 大山寺の階段や参道、境内に咲き誇っているのはカエデの木。このカエデの木が真っ赤に染まる時期が大山の紅葉ライトアップ時期です。大山寺の参道両脇にあるカエデが赤い紅葉トンネルのようになり、圧巻させられる紅葉の景色を作り出します。 特に階段下から見る紅葉は圧巻そのもので、両脇にある仏像や灯篭がさらにこの紅葉の参道を不思議な世界に誘い込みます。
下から見た大山寺参道の紅葉
大山寺参道の紅葉は、まるでカエデのトンネルで大山紅葉ライトアップのメイン景観です。ライトに照らし出されたカエデが、目に眩しいほど赤く輝きます。
上から見た大山寺参道の紅葉
参道の両脇にある、仏像と灯篭がライトアップされた参道の紅葉に神秘的な力を与えているように感じます。この景観は、忘れられないものとなります。
目に眩しいカエデの赤色
大山寺のカエデは、夜空に浮かび上がる真っ赤に燃え盛っている紅葉の姿で、絶景という言葉がぴったりです。
紅葉のトンネル
雨模様の日だったので逆に、雨で赤がより一層冴える輝きになったみたいです。この景観を見に混雑の中を、苦労して来るのだろうと感じてしまいます。
境台裏手の紅葉ライトアップ
境台裏手のカエデの1本がライトアップされていました。大山寺のあちらこちらに赤いカエデがあり、まさに紅葉寺とも言っても過言ではないと思います。
参道下横側からの紅葉ライトアップ
雨が降り少し霧がでていましたが、この霧が逆に、ライトアップされた紅葉を浮き出すような効果を与えているように感じます。
大山周辺の宿
大山は、丹沢大山国定公園にあり人気の観光地であるので宿泊施設も比較的多くあります。大山ケーブル駅付近を中心に、大山寺の参道付近などあちらこちらに点在しています。 大きなホテル施設はあまりなく、趣のある旅館や古くから営業している老舗の旅館が多いです。
旅館あさだ
「旅館あさだ」は、大山寺の参道に面した場所に建つ歴史ある旅館です。館内は改装されていてきれいです。貸し切りの露天風呂を無料で利用できます。 大山の名物「豆腐」。大山の伏流水を使って作った伝統ある豆腐料理も提供しています。山麓にたたずむ旅館で、川のせせらぎを聞きながら静かな時を過ごすことができます。
山荘 なぎさ
山荘 なぎさは、創業400年の伝統ある宿で総客室10室のみのこじんまりとした旅館です。お風呂は温泉ではないのですが、大山の湧水を加熱しています。夕食・朝食での趣向を凝らした豆腐づくしの料理が人気です。