箱根宮ノ下「チェンバレンの散歩道」の表紙イメージ画像

チェンバレンの散歩道の木賀温泉側と吊り橋の桜橋と遊ぶ

上から見た「チェンバレンの散歩道」の木賀温泉側と桜橋(吊り橋)(2015/11/19)画像01

上から見た「チェンバレンの散歩道」の木賀温泉側と桜橋(吊り橋)

箱根の紅葉は、10月下旬頃からら芦ノ湖周辺の山々が色づき始め箱根全体に紅葉が広がっていく。11月は、大勢の人が鮮やかに色づく紅葉を見ようと箱根を訪れ、箱根が混雑する時期でもある。そんな中、ほとんど混雑せず人が少なく紅葉を楽しめる穴場があるとのことで、その穴場に足を運んでみた。 その場所が、箱根の宮ノ下にある。箱根には、小さな頃から何回も来ているがこの「チェンバレンの散歩道」は、今回初挑戦の場所。「チェンバレンの散歩道」は、木賀温泉から堂ヶ島温泉まで約1.5km続く渓流沿いの堂ヶ島遊歩道の愛称。 チェンバレンは、イギリス人の日本研究家で、旅行記やガイドブックを作った人。チェンバレンは、富士屋ホテルを定宿にしたほか、箱根に書斎を設けて長期に滞在し、この堂ヶ島遊歩道を好んだ事から「チェンバレンの散歩道」との愛称が付けられたとのこと。 今回私たちは、堂ヶ島温泉から木賀温泉に向かって、この「チェンバレンの散歩道」を、歩いてみた。11月19日と、紅葉には少し早かったのかもしれない。紅葉を多く見ることができなかったが、「チェンバレンの散歩道」の紅葉を感じることはできたので紹介してみたい。

箱根宮ノ下「チェンバレンの散歩道」のマップ

箱根宮ノ下「チェンバレンの散歩道」のマップ

*本画像は、「箱根宮ノ下商店会 宮ノ下・小涌谷ノスタルジック散策路パンフレット」から引用。引用日:2015/11/23

チェンバレンの散歩道を歩く(堂ヶ島温泉から木賀温泉)

今回、私たちは堂ヶ島温泉から木賀温泉までの1.5kmを約1時間程度かけて歩いた。全体が紅葉で覆われていたという感じてはなかったが、ところどころに秋を感じる紅葉が見られた。 途中、急な山道(坂)もありスニーカなどの歩きやすい靴が必要だ。また、散歩道自体は、わかりやすいのだが堂ヶ島温泉側、木賀温泉側もチェンバレンの散歩道に入る場所がわかりにくい。 迷った人は、宮ノ下駐車場より1号線を少し箱根湯本側に歩くとがあるので、そこで情報を入手するとわかりやすい。

堂ヶ島温泉側の入り口

堂ヶ島温泉側「チェンバレンの散歩道」の入り口は、比較的わかりやすく宮ノ下駐車場の前にある。1号線沿いにある「あふるゝ温泉 堂ヶ島渓谷入口」と「堂ヶ島温泉行き自家用ロープウェー 夢のゴンドラ」の看板の間の道を入る。この道を入ると、早川の谷底に向かう下りの小道が続くのでその小道を降りていく。

堂ヶ島温泉側の入り口の画像01

早川の谷底に向かう

1号線から下っていくとなんやらさみしい舗装された小さな小道が谷底に向かって続いている。一瞬、間違っているのではないかと思うほど、人影が少なく箱根らしくないさびしい道だ。

早川の谷底に向かうの画像04

小道から見えた山の紅葉

小道を下っていくと、右手の間から渓谷の紅葉がちらりちらりと見える。なんとなく箱根に居ることを忘れてしまうような光景だ。人とすれ違うことも少なく静まり返っている中で、早川の流れる音だけが小道を包む。自然の中を歩いている実感が高まる。このあたりの坂を「デジャヴ坂」というそうで、木の間から時折り早川が望める。

小道から見えた山の紅葉の画像05

紅葉の間から渓谷を見る

下っている途中、紅葉ごしに谷底にあるは早川を見ることができた。堂ヶ島温泉側から降りてきて、大きな木の紅葉を見たのはこの場所しかなかった。多くの紅葉がこの小道を彩っているかと思ったのだが、小道側での紅葉は少なかった。期待し過ぎている面もあると思うが、想像よりも紅葉が少ない感じがした。

紅葉の間から渓谷を見るの画像06

夢窓橋

小道を下りきると平坦な道にでる。今は、堂ヶ島温泉の二大旅館の対星館と大和屋ホテルが改築中なため工事塀の中をくぐって行く道になっている。この工事壁を通り過ぎると、チェンバレンの散歩道にある二つの橋のひとつ、トラス型の「夢窓橋」が見えてくる。

夢窓橋の画像07

夢窓橋から見た紅葉

本来はこからは、旅館の対星館の建物が見えるのだが今は壊されていて写真のような光景。今回の「チェンバレンの散歩道」を歩いていて唯一、渓谷と紅葉の景観がきれいだと思った場所だ。早川は、源流の芦ノ湖から、箱根七湯を縫うように流れている。本来は、もう少し紅葉がきれいになるとのこと。

夢窓橋から見た紅葉の画像08

対星館の跡地

箱根七湯の1つである堂ヶ島温泉は、温泉の湯元が崖の下の川。以前は、対星館と大和屋ホテルがあり実にすばらしい秘境らしい良い旅館だった。対星館は、320mのミニケーブルカー、大和屋ホテルはロープウェイと、旅館と1号線を結ぶこれらの乗り物にも人気があった。今は、リュニーアル中なのだがなんだか???開館を期待したい。

夢窓橋から見た紅葉の画像09

少し険しいコース

夢窓橋を渡って左に曲がるといよいよ少し険しい堂ヶ島渓谷のトレッキングコースが始まる。ここからは、土の道で細い山道が続きアップダウンがきつい道になる。チェンバレンの散歩道では、ある意味ここから10分強が難所。

夢窓橋から見た紅葉の画像10

夢窓国師の山居跡

夢窓橋を渡って右手に堂ヶ島温泉を開湯したとされる「夢窓国師の山居跡」があり、小さな薬師堂から当時の名残を感じることができる。夢窓国師は、禅僧で鎌倉を去ったあとここに庵を結び1年間閑居したとのこと。ただの洞穴に見えてしまったが、ここで寝泊りしたとは?

夢窓国師の山居跡の画像11

細い山道

この周辺は、写真のように細い山道を登ったり下ったりする。登山をする気で靴を選んだ方がいいかも。急斜面なので、個人個人に合わせたペースで歩くのがベター。落石などもあるので、注意してほしい。この道は、もみじ狩りと言うよりは、ほぼ登山感覚。

細い山道の画像12

山道から時おり見える紅葉

山道を歩いていると時おり赤いカエデなどの紅葉を見ることができる。「チェンバレンの散歩道」は、紅葉だらけの遊歩道と言うよりは紅葉しない緑の樹木の中に時おり赤色や黄色に紅葉している樹木を見る散歩道だと思う。十和田湖の奥入瀬渓谷のような鮮やかな紅葉渓谷ではなく、緑と紅葉の調和を楽しむ遊歩道なのだろう。

山道から時おり見える紅葉の画像13

山道から見る渓谷側の紅葉

山道から渓谷側の山肌が見え、いくつかの紅葉した木が見える。中には、紅葉していない木が多くあったので、完全な紅葉の時期はまだなのかもしれない。

山道から見る渓谷側の紅葉の画像14

周りが開け平坦な道になってきた

細い山道を歩いていくと、周りが開け平坦な道になってくる。少し進めば、東京電力の早川発電所周辺だ。「チェンバレンの散歩道」を、半分以上は歩いた。

周りが開け平坦な道になってきたの画像15

早川に降りてみる

堂ヶ島側から「チェンバレンの散歩道」を歩くとなかなか早川に降りれる場所がない。道が平坦になりはじめた場所から早川を横手に見ることができ川岸に降りれる場所がある。たしかにこの景観は、箱根であることを忘れてしまう。紅葉の最盛時期は、川からの天然イオンを浴びながらすばらしい景観を目の前にすることができると思う。

早川に降りてみるの画像16

吊り橋の桜橋が見えてくる

「チェンバレンの散歩道」もいよいよ終盤。チェンバレンの散歩道にある二つある橋の一つ桜橋がみえてきた。この桜橋を中心とした景観の写真が、「チェンバレンの散歩道」紹介の記事によく利用されるポイントだ。ここまで来れば後は、1号線まで登れば終点だ!

周りが開け平坦な道になってきたの画像17

吊り橋の桜橋

この桜橋は、吊り橋で早川にある東京電力が整備している。大人3人(180kg)までの重量規制があり、結構ドキドキもの。早川の滝を横手に見ながら渡る。確かに、このポイントは、「チェンバレンの散歩道」のメインポイントなのかもしれない。

吊り橋の桜橋の画像18

最後の登り道橋

桜橋を渡り今度は、1号線に向かって山道を登っていく。この山道が階段になっていて歩きやすいが、結構斜面が急だ。

最後の登り道橋の画像19

最後の人登り、1号線の木賀温泉

右手に、古い家屋(廃屋)が見えて来る。その上が今回の「チェンバレンの散歩道」の終点。1号線に出た部分の写真を撮り忘れただが、非常に小さな隙間道でわかりづらい。堂ヶ島遊歩道の看板があるのだが、「木賀温泉入り口」というバス停の前。まさに、「チェンバレンの散歩道」は、箱根の隠れ観光ポイントなのかもしれない。

最後の人登り、1号線の木賀温泉の画像20

チェンバレンが、定宿にしたは富士屋ホテル

箱根宮ノ下にあるは、明治11年(1878年)7月15日、日本で初めての本格的なリゾートホテルとして開業。外国人を対象としたホテルを目指し外国人向けの様々な工夫が施されている。 ヘレンケラー氏、チャーリー・チャップリン氏などはじめ、多くの著名人が愛したホテルとしても有名。明治26年(1893年)には、「外国人客専用のホテル」となった経緯もある。 チェンバレンも外国人としてこの富士屋ホテルを定宿としていたのだろう。現在では、130余年の歴史を受け継ぐ本格的リゾートホテルとして宮ノ下では宿泊や休憩場所として多くの観光者に人気がある。
今回は、「チェンバレンの散歩道」を歩き終わった帰りにチェンバレンが、定宿にしたは富士屋ホテルのラウンジ「オーキッド」で休憩した。このラウンジ「オーキッド」には、「CHAPLIN'S PUDDING」と言う昭和7年に来館した喜劇王・チャップリン氏をイメージしたオリジナルプリンのメニュ-。 おもしろいので今回これをオーダーし「チェンバレンの散歩道」の疲れを癒した。富士屋ホテルは、「チェンバレンの散歩道」を歩いた後の休憩場所としてオススメの一つ。

富士屋ホテルの画像21
富士屋ホテル
夜の富士屋ホテルの画像23
夜の富士屋ホテル
CHAPLIN'S PUDDINGの画像22
CHAPLIN'S PUDDING
宮ノ下温泉

宮ノ下温泉は、箱根七湯といわれた江戸時代よりにぎわいをみせる温泉。明治時代に多くの外国人客が訪れ洋風の旅館などが建ち並ぶようになった。 沿道には、お洒落なアンティークショップやパン屋などが軒を連ね、横文字の看板もちらほら見られるノスタルジックな異国情緒に溢れる。 また、箱根に数ある温泉のなかでも、最も古い歴史を誇る温泉場のひとつで、源泉は室町時代に発見されたと伝えられ、熊野神社のお宮の下に開湯したことが温泉名の由来。 宮ノ下温泉は、箱根登山鉄道宮ノ下駅にあり、国道1号線と138号線の分岐点周辺に位置する。泉源は底倉からの引湯。ナトリウム・塩化物泉、神経痛・関節痛・冷え性に効くと言われている。

真奈邸箱根

自家源泉の宿、アートと音楽のホテルの「真奈邸箱根」は、2012年7月に箱根宮ノ下に誕生。箱根登山鉄道の小涌谷駅から徒歩8分のとこにある。全館WiFi対応、貸切風呂が無料、チェックアウト11時、さらにすべてのお風呂が源泉かけ流しと気配りあるホテルだ。

「四季の湯座敷」武蔵野別館

「四季の湯座敷」武蔵野別館は、静寂な木立の中にある畳敷きの宿。旬の素材を吟味した懐石料理が楽しめる。3000坪の湯殿ならではの開放感がすごい。貸切露天風呂、隠れ湯「薫風」渓谷の篝火が幻想的。隠れ湯「薫風」は、小田急のポスターになるほど。

箱根小涌谷温泉 水の音

箱根小涌谷温泉 水の音は、せせらぎの音が聞こえ心を満たす大人向けの宿。2種類の源泉があり、大浴場や露天風呂など合計7つの湯処がる。客室から見る箱根の景観も楽しみの一つで、宿名の通りどこにいても水の音がする宿。

2023紅葉情報