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観察 | 海の生物:35(画像をクリックすると拡大画像が表示されます。)

真鶴半島三ッ石海岸:ウミウシのようだが貝の仲間「イボベッコウタマガイ(ニグラ)」

イボベッコウタマガイ(ニグラ)の画像01イボベッコウタマガイ(ニグラ)の画像02 岩の上に変な物体が?ウミウシだと思ったがなにやら固い。どうみてもウミウシなのだが?調べてみるとこれが、ウミウシの遠縁と言われ「巻き貝」の仲間の「イボベッコウタマガイ(ニグラ)」。和名では 「イボベッコウタマガイ」で、学名は「ニグラ」なのでこの名で呼ぶ事も多い。岩穴や転石下に居る事が多くゴロタの上で見ることができる。貝殻は、体の中にあり完全に閉じ込められ露出することができない貝だ。外套膜が全体を覆っていて殻を見ることができないのだが、カタツムリの殻のような形をしているとのこと。写真の右側が頭部らしい。別に、きれいでもない種類なので、見落としてしまう生き物だろう。世の中おもしろい生き物がいるものだと思う。(Data:2015/10/12)

真鶴半島三ッ石海岸:まるでイソギンチャク畑「オオサンゴイソギンチャク」

オオサンゴイソギンチャクの画像01オオサンゴイソギンチャクの画像02 この細いイソギンチャク郡が、イソギンチャク目イマイソギンチャク亜目ウメボシイソギンチャク科の「オオサンゴイソギンチャク」。開いた触手環の直径が50cmを超え真鶴半島三ッ石海岸でも大型のイソギンチャクの一つ。真鶴半島三ッ石海岸で多く見られ本ホームページでも紹介しているサンゴイソギンチャクに似るが、サンゴイソギンチャは分裂でクローン集団を作るこがないのでこのようなイソギンチャク畑にはならない。触手は非常に長く、触手の先端の少し下でふくらむことがあるが、サンゴイソギンチャのように球状にはふくらまない。また、触手の表面にある縦のスジはサンゴイソギンチャクのように実線ではなく破線状。「オオサンゴイソギンチャクは、比較的浅い海の岩場にすみ、本州中部から九州にかけて分布しクマノミも共生する。 造礁サンゴと同様に、体内に褐虫藻があるので放出して白化しても生きられる。オオサンゴイソギンチャクには周年、カザリイソギンチャクエビという全長2センチ程の小さなエビが住み込んで居ることが多い。近年の研究で、サンゴイソギンチャク・オオサンゴイソギンチャク・タマイタダキイソギンチャク・ウスカワイソギンチャクは、サンゴイソギンチャクにまとめられたとようだ。。(Data:2015/10/12)

真鶴半島三ッ石海岸:稚魚を産む胎生魚「マタナゴ」

マタナゴの画像01シュノーケリングで目の前を横切った魚がいた。この魚が「マタナゴ」。「マタナゴ」は、スズキ目ウミタナゴ科の海水魚で関東地方から瀬戸内海の太平洋岸で見られ沿岸域の砂底や岩礁域に生息する。海草、海藻類の繁茂する環境を好み、水底付近で多く見られる。以前は旧ウミタナゴの内のマタナゴ型とも言われていた。背鰭棘が9~11本あり腹鰭の鰭膜は全体もしくは第1棘と第2棘の間が黒味がかる。体色は銀、白色でやや赤味を帯び、眼から上顎後端にかけて黒色帯が1~2本見られる。マタナゴも、ウミタナゴ科の他の魚と同様、胎生魚で交尾をし4~7月には卵ではなく稚魚を産む。メスは、卵を体内で育て魚の状態で産み1回での出産数は、3~86匹だそうだ。秋に交尾期に、雄が求愛する様子が頻繁に見られるが交尾自体は2秒ほどで終わる為に観察は非常に難しい。ウミタナゴ科の魚は、食用として市場流通もしている。冬から早春にかけての、タナゴ釣りは相模湾、東京湾などでの風物詩しで防波堤などで手軽に釣れる魚として人気がある。ウミタナゴは、2007年にアカタナゴ、ウミタナゴ、マタナゴの3種に分かれたらしい。以前はウミタナゴの体色が青みがかったのを通称「マタナゴ型」としていたが、同属のアオタナゴとは明確に別種でコイ目コイ科タナゴ属のタナゴとも別種。その淡水のタナゴも他のタナゴ類と区別するときに「マタナゴ」と呼ぶのでさらにまぎわらしかった。ウミタナゴとの区別は難しく、鰓蓋周辺の褐色斑の数が見分けのポイントなのだが小さくあまり目立たない。鰓蓋にある黒い斑点の数は、マタナゴは1個、ウミタナゴは2個。アオタナゴ は、 臀鰭の基部が黒っぽい。 (Data:2015/10/12)

真鶴シーサイドキャンプ場海岸:海水温が上昇すると崩壊する「マンジュウボヤ」

マンジュウボヤの画像01岩の裏に、ゼリー状の大きなたんこぶのような物が張り付いていた。おそらくイタホヤの分類だろうと思い調べてみた結果、これが「マンジュウボヤ」だ。「マンジュウボヤ」は、ホヤの仲間で群体ホヤの分類になる。本州からフィリピンにわたって分布。流れの少ない入り江や湾などの岩などに半球状の塊の姿でくっついててふつうに見られる。この塊は、個虫と呼ばれる無性生殖によって増えていった数mm程度の生物がたくさん集まって郡体をつくり、底面のほぼ中央で他物に付着する。半透明な淡紅色の外皮でおおわれていて,橙色の多くの個虫が並んでいるために全体が赤紅色に見える。長楕円形の群体が多いようで、群体は弾力性に富み固いという印象を受ける。主に海中のプランクトンを食べている。海水温が上昇すると群体の崩壊が始まり、やがて岩の表面から剥がれ落ちてしまうので、春に見られることが多い。 (Data:2016/05/06)

真鶴シーサイドキャンプ場海岸:カニのようでカニではない「イソカニダマシ」

イソカニダマシの画像01一見、カニだと思ってしまうのだがこれが、「イソカニダマシ」。「イソカニダマシ」は、カニ型をしたヤドカリの仲間で磯でよく見られる生き物。カニは、ハサミを除く脚が8本なのだが、「イソカニダマシ」は6本でヤドカリの仲間になる。実は、2本足が隠れていて歩くための物でなく、小さくなり甲羅の内側で鰓(えら)の掃除や卵の保護等に使われる物に退化した。また、良く見ると長い触覚が見られるのでカニとは相違することがわかる。また、ハサミの稼動部が蟹とは違う。カニは、ハサミの稼動部が上になるのだが、カニダマシは、稼動部が下になる。全体的に黒味を帯びているものが多く、歩脚は黒と白の縞模様。石の下にいて石をひっくり返すと良く見かけすばやくかけ逃げる。幅は3cmほどまでにはなるがかなりの小型種。青森県以南の日本各地に分布している。 (Data:2016/05/06)

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