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観察 | 海の生物:27(画像をクリックすると拡大画像が表示されます。)

真鶴半島 三ッ石海岸:小さいけどフジツボの仲間だ!!「イワフジツボ」

イワフジツボの画像01イワフジツボの画像02 これが、「イワフジツボ」。岩の上にびっしりとひっいている小型種のフジツボの仲間。小さいのでよく観察しないと、ただの小さな貝の集まりとしか思わない。甲殻綱イワフジツボ科で殻は直径1cm以内、殻は灰白色をしているが,内は藤紫色。真夏の炎天下や真冬の氷点下で空気中にさらされても、石灰質からなる小さな殻の中で生きていられる。過酷な生息環境である潮間帯でも生きていられる生命力がある。潮が満ちて海水につかるると、殻の中にある糸状の肢を出して振り動かし動物プランクトンを採取する。雌雄同体であり、繁殖期には交接器をのばして近隣の個体と交接する。殻内の水分が失われることは死につながり、フジツボ類は潮間帯の上に行けば行くほど干出時間が長くなるので殻口をしっかりと閉じることができる種が上部で生息している。(Data:2014/08/24)

真鶴半島 三ッ石海岸:石を裏返すと、すばやくなめらかに動く。「アオガイ」

アオガイの画像01 「アオガイ」は、北海道南部以南に生息するユキノカサザイ科の貝で、殻は平たい楕円形。潮間帯下部の転石下にいて、石を裏返すとすばやくその場からの逃げ出すように動く。二が出す。殻頂は前方に片寄っていて低い。殻の表面は、細かい放射肋(ろく)がある。殻表は暗緑色で白い斑や網目模様があり、殻の内面は乳青色で縁部は暗色に縁取られている。産卵期は夏季で、緑色の卵を産む。今回も、転石を裏返したらこの「アオガイ」が石の上を滑るように移動した。似ている貝に「ヨメガカサ」があるが、殻表の放射肋は明りょうで殻の表面はガタガタしていて「アオガイ」のようなめらかさがない。(Data:2014/08/24)

南伊豆 入間海岸:綺麗な色彩の大型種ウミウシ「ミヤコウミウシ」

ミヤコウミウシの画像01ミヤコウミウシの画像02 「ミヤコウミウシ」は、普通種なのだが大型のウミウシで体長が大きいもので8cm~10cmにもなる。今回見たものも8cm程度はあった。大型で柔軟な体をもち、触角の間から鰓にかけてコブ状の突起が並ぶ。ガレ場や転石間などで見られ、突起の合間に青い眼紋状の斑点を持つ個体が多い。ウミウシの中では、美しい色合いの種になる。時折ウミウシカクレエビが付く。普通種なのだが意外と見かけない。このミヤコウミウシ、動きが速く、クロイソカイメンなどのカイメンを食べている。大きさや生息地域により模様のバリエーションが多いウミウシの一つ。伊豆では写真のように綺麗な色彩なのだが、沖縄では赤っぽく、白っぽいらしい。(Data:2014/09/15)

南伊豆 入間海岸:伊豆半島ではとても多い「タカノハダイの幼魚」

タカノハダイの幼魚の画像01 これが、「タカノハダイの幼魚」だ。タカノハダイの幼魚は、本州沿岸では普通に見られる普通種。浅い水深の岩礁域で海藻類が発生する水域に生息し、幼魚の頃はタイドプール等でも観察できる。成魚は、沿岸の浅い岩礁地や藻場に生息するが、幼魚はやや内湾の浅い岩礁域や砂地で見られる。全体的にいびつな鯛型で、褐色の横縞が9本、やや斜めに走る。鰭は黄褐色で、尾鰭に多数の白い斑点がもつことが特徴。幼魚は、背びれの中央に眼状斑があり、若魚には尾びれに白色斑があるが、幼魚にはない。よく「ミギヤマ」や数が少ない「ユダチタカノハ」と間違えられる。「ミギヤマ」は、口が赤く、「ユダチタカノハ」は、尾鰭に白色の水玉模様がない。(Data:2014/09/15)

南房総 沖ノ島:釣りでは外道として扱われ磯臭い魚「タカノハダイの成魚」

タカノハダイの画像01 背びれ中央に眼状班がないので「タカノハダイの成魚」だ。タカノハダイは、本州中部以南の浅海の岩礁に生息するスズキ目タカノハダイ科タカノハダイ属の魚。沿岸の浅い岩礁地や藻場に生息し全体的にいびつな鯛型で、褐色の横縞が9本、やや斜めに走る。鰭は黄褐色で、尾鰭に多数の白い斑点がもつことが特徴。体長は、40cm前後になり雑食性で、藻を食べるので藻の腐りにより夏は特に磯臭くなるので、釣りでは外道として扱われ磯臭いので捨てられる事が多い。旬の冬に少し美味しくなるので食用にする人もいる。 別名でヒダリマキ(左巻き)や、タカバ(鷹羽)、タカッパとも呼ばれる。 名前の由来は鷹の羽のような模様をしていることかららしい。 (Data:2015/08/13)

南伊豆 入間海岸:海の中で見るとデカイ「ニザダイ」とその「ニザダイの幼魚」

ニザダイの画像01ニザダイの幼魚の画像02 左の写真は、「ニザダイ」で、右の写真が「ニザダイの幼魚」。「ニザダイ」は、外洋に面した岩礁域に生息し、体型は楕円形で、吻が少し突き出て口は小さいく成魚の全長は40cm~50cm程度。うろこは小さく体色は灰褐色。特徴は、尾柄部に4~5個の黒い斑紋と棘のある骨質板がある。そのうちの3個は特に大きく、棘は大変よく切れ、素手で触ったりするとスパッと切れてしまうことがある。石灰藻類を主に食べ、紅藻類や緑藻類を食べる藻食性であるが、オキアミなども食べる。食用にされるが、磯臭いので敬遠される。(Data:2014/09/15)

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