ファミリーキャンプ(21)のイメージ画像

寒い秋キャンプには、スクリーンテントの利用が暖かい

秋キャンプの画像1501

には、スクリーンテントを利用したくなる。個人的にはタープの方が好きなのだが、冷たい風の吹き込みや気温の冷え込みなどを軽減するスクリーンテントは、寒い時期の秋キャンプで重宝する。 しかしながら、スクリーンテントは景観を損なうことやキャンプの荷物ががさばるなどのデメリットもある。夏には、コット(寝る台)などを利用してスクリーンテント内で寝ることもできるが、秋はテントと結合して防寒対策としての利用が一般的だろう。 このテントとスクリーンテントの設営には、広いサイトを必要とすることがネックになることも多い。今回は、このテントとスクリーンテントを利用したサイト作りに的を絞ってサイトの作り方を考えてみたいと思う。

スクリーンテントを利用するサイト作りで考えること

を利用するサイト作りで一番最初に考えることは、サイトの広さだろう。秋キャンプでスクリーンテントを利用するには最低、二つのドームテントが立てられる程度の広さが必要だ。 さらに、コンロや焚き火台など利用する外エリアを考えると、少なくとも70㎡以上は確保したい。今回も前ページで紹介した、アルペンのキャンプブランド「サウスフィールド」のスクリーンテント(SF4011ST)を利用したサイト作りを紹介する。 このスクリーンテント(SF4011ST)は今では、すでに販売はされていない。 今回は、Shizengateのキャンプ場ガイドで紹介している神奈川県秦野市のボスコオートキャンプベース(BOSCO Auto camp base)でのサイト作りを例に上げて紹介する。

秋キャンプでスクリーンテントを利用したサイト作りの肝

①70㎡以上の広いサイトを確保する

②テントとスクリーンテントを結合した設置スペースを考える

③太陽、月の動きを考え、サイトへ差し込む日差しや月明かりの方向を考慮する

④スクリーンテントから見たい景観を決める

⑤コンロ、グリルや焚き火台は、スクリーンテントの外に配置する

サイト環境の確認

サイト全体の確認の画像1502

今回のサイトは、100㎡以上ある端のサイト。サイト横には小川が流れ、写真右側のサイト側には大きな木が二本あり、その先にキャンプ場内の通路がある。 まず最初にやることはサイト全体を見回し、太陽が当たる範囲、木陰部分、湿り気がある部分、景観などサイト全体の環境を把握することだ。次に、風の吹く方向の把握。 今回は、ほぼ無風だったが、風通しの方向は季節によってはテント生活を左右する重要な要因だ。このサイト全体の把握で、だいたいのテントとスクリーンテントの配置を頭に描いていく。

サイトの北側の画像1503

サイトの北側は、隣りのサイトがあり、大きな2本による木陰が昼間でもある。この木陰の動きと太陽が当たる場所とを、まずは調べる。南側は、ほぼ1日中太陽が当たるのでコンロや焚き火台を置くスペースは、写真手前の南側が良い。また、北側が隣りサイトなので可能な限りテントを南側に寄せたい。

サイトの南側の画像1504

サイトの南側は、視界が広がり太陽を隠すものもない。左側には、キャンプ場内の通路があり水場やトイレに行く時に利用したいので、この南側をスクリーンテントの出入り口に利用したい。となるとスクリーンテント端の出入り口は、焚き火台、コンロスペースを取る南側の方向になる。

サイトの西側の画像1505

サイトの西側は、小川が流れている。奥の川岸側は、丘になっていて山林のサイトが見える。この景観をシェルタの中から見たいので、スクリーンテントをほぼ川と平行に設置すればいいことになる。川のせせらぎ音が、スクリーンテント内に響き心地よい。

サイトの東側の画像1506

サイトの東側は、キャンプ場内の通路になっている。人通りや車の通る通路があり、大きな木が2本にある。西側の空間を可能な限り広く取りたいので、テントは、東側より少し西側寄りに設置した方が良いと考えた。

テントとスクリーンテントの設営

テント設営位置の決定の画像1507

サイト状況を把握した結果、写真のように可能な限り南側に寄せた北東側にした。テントとスクリーンテントの位置は小川と平行になるように設営。テントの出入り口は、スクリーンテントとの結合方向の南側にした。 このテント位置さえ決めればスクリーンテントやコンロ位置などが決まる。テント位置の決定は、サイト作りの核となる。

スクリーンテントとテントの結合の画像1508

写真は、テントのインナーテントを立て終わったところ。テントの出入り口は、スクリーンテントとの結合方向。気をつけることは、テントを固定するロープは、スクリーンテントとの結合位置が確定するまでしない方がいい。 スクリーンテントとの結合部分でスクリーンテントの固定用ロープと交差することもあるので、後での固定がおすすめ。

テントとシェルタの結合の画像1509

インナーテントの外側にフライテントをかぶせテント設営終了後に、スクリーンテントを結合した状態。 サウスフィールドのスクリーンテントは、サウスフィールドのDXシリーズと結合することができるが、他メーカのテントでも、テントにスクリーンテントをかぶせ、すき間をパネル面で覆えば結合した状態と同じようにできる。

スクリーンテントの両サイドの画像1510

スクリーンテントの両サイドは、フルオープンできるように設置。サウスフィールドのスクリーンテントは、この片方のサイド側からの出入りも可能だ。

スクリーンテントからの景観の画像1511

景観の視界は狭まるが、スクリーンテントの中から西側の景観が見えるように設営。タープほど解放感はないが、スクリーンテント内に川のせせらぎが聞こえ、気持ちいい。

スカート構造の画像1512

これが、寒い時に利用するスクリーンテントで大事なスカート構造。この構造により、スクリーンテントのフライシートと地面のすき間がなくなり、防寒効果が高まる。

テントとスクリーンテントの設営

扉型スタイルの出入り口の画像1514

今回のスクリーンテントの出入り口は、「扉型スタイルの出入り口」つまり完全なフルオープンにはならない方を使っている。 これは、フルオープンの出入り口よりも防寒対策が高いので利用してみた。欠点は、視界が狭まり出入りするときにテント生地をかき分けて行かなければいけないことだった。 サウスフィールドのスクリーンテントは、この「扉型スタイルの出入り口側」が結合側なので、これが標準的な利用ではないことになる。

フルオープンスタイルの出入り口の画像1515

写真の通り「フルオープンスタイルの出入り口側」が、サウスフィールドのスクリーンテントの標準的な利用の仕方。確かに出入りがしやすく、景観が確保できるのだが防寒的には余りよくない。昼間はフルオープンするが、夜となるとやはり少しクローズしたくなる。 夏と秋では、スクリーンテントの利用の仕方も変わってくると実感した。寒さによって柔軟に対応すればいいと思う。

各社のスクリーンテント

Colemanのスクリーンテント
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【広告】タフスクリーンタープ/400 icon

キャンプ場でよく見かけるColeman(コールマン)のタフスクリーンタープ/400。高さが210cmあり、居住性が高く風に強くサイドにポールが追加された6面体タープ。フルオープン、フルクローズが可能なスクリーンテント。コールマンテントとの連結で寝室とリビングが一体化できる。(約360cm×400cm×210cm)

Snow peakのスクリーンテント
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【広告】リビングシェル icon

人気の高いスノーピークのスクリーンテント「リビングシェル」。新たにドッキング用システムを追加し、生まれ変わったベストセラーシェルター。高い強度のフレームワークと室内温度の上昇低減、結露が低減することができる構造を持つ。(455cm×415cm×210cm)

TENT FACTORYのスクリーンテント
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【広告】2ルームスクリーン AOBAハウス icon

ヘキサフレーム構造の大型スクリーンハウスタイプ。4面フルメッシュで通気性抜群ながら居住性も高い。フルオープン、フルクローズが可能で、アウターが耐水圧3000mmなことも注目。(約450cm×290cm×220cm)

DODのスクリーンテント
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【広告】FIRE BASE icon

の粉に強いポリコットン素材を使用した大型ドームシェルター。テーブルやチェアを置いて、フロアレスのシェルターとして、リビングやコットを置いて少人数でのオールインワンスタイルも可能。 メッシュ窓を搭載し、夏は風通しよく使用することができる。(330cm×500cm×240cm)

キャンプ知識を得るのに役立つ本